霧島山(新燃岳)火口周辺警報(警戒レベル3、入山規制)の警戒範囲を縮小 for English
平成30年3月15日11時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台
***見出し***
<霧島山(新燃岳)火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)を切替>
新燃岳では、爆発的噴火が断続的に発生していますが、3月11日以降、さらなる噴火活動の活発化は認められないことから、警戒が必要な範囲を新燃岳火口周辺の概ね4kmから概ね3kmに縮小します。
<噴火警戒レベル3(入山規制)が継続>
***本文***
- 火山活動の状況及び予報警報事項
新燃岳では、3月6日から爆発的噴火が断続的に発生し、3月10日には噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から1800mまで達しましたが、さらなる火山活動の活発化は認められていません。
高千穂河原観測点の傾斜計で、9日18時頃から新燃岳方向にわずかに隆起する傾斜変動がみ
られていましたが、12日頃から停滞しています。
低周波地震は、10日まで1日あたり100回以上と非常に多い状態となっていましたが、11日から減少しています。
火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は7日に1日あたり34000トンと非常に多くなりました
が、その後は1000トン程度で経過しています。
衛星からの観測では、9日には溶岩の噴出は概ね停止したとみられます。
これからのことから、新燃岳火口から3kmを超える範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなったと考えられます。
- 防災上の警戒事項等
弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね3kmのまで、火砕流が概ね2kmまで達する可能性があります。そのため、火口から概ね3kmの範囲では警戒してください。
風下側で火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
2011年と同様に爆発的噴火に伴う大きな空振による窓ガラスの破損の可能性がありますので注意してください。
火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が、非常に多い状態となることもあり、風下側では流下する火山ガスに注意するとともに、地元自治体等が発表する火山ガスの情報にも留意してください。
なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。 また、地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。
■今回の規制解除
〇道路交通規制の解除(通行可能となりました)
・県道1号線の一部(霧島いわさきホテル上~えびの高原)
・県道480号線の一部(湯ノ野口~高千穂河原)
・市道永池湯之野線の一部(霧島ペンション村~県道104号線)
○利用できる登山道
・えびの岳
・池巡りコース(白紫池~六観音御池展望台までのコース)
・栗野岳
・アバンダント白鳥郷土の森~甑岳
〇規制区域内及びえびの高原の施設の営業状況
・国民宿舎霧島新燃荘 休館(リニューアル中の為)
・国民宿舎みやま荘 休館(リニューアル中の為)
・えびのエコミュージアムセンター 通常営業
・足湯の駅えびの高原、りんどう(バス停前売店) 通常営業
・国民宿舎えびの高原荘(立ち寄り湯含む) 通常営業
※他の霧島市内の宿泊施設および観光関連施設は3km圏外につき通常通り営業を行っています
※高千穂河原ビジターセンターは規制範囲外ですが現在休館しています。
■継続している規制
〇道路交通規制
・県道104号線(霧島公園小林線)の一部(新湯三叉路~高千穂河原)
※市道永池~湯之野線を利用して、霧島ペンション村への通行は可能です。
※上記規制に伴い、霧島連山周遊バスは平成30年3月2日始発便から運休となっています。
〇新燃岳から主要な地点までの直線距離について(Googleマップにて計測)
- 県道1号線から県道104号線(新湯温泉)の分岐点 約3.4km
- 霧島温泉市場(丸尾交差点) 約5.9km
- 霧島神宮 約5.8km
- 霧島市観光案内所 約6.5km
- 鹿児島空港 約19.9km
- 霧島市役所 約22.1km
※新燃岳上空の風向きは毎朝、気象庁のHPで確認・共有化し、観光客への案内にご活用ください。
※随時情報が更新されますので、最新情報は下記ホームページをご覧ください。
気象庁噴火警報・予報:http://www.jma.go.jp/jp/volcano/
宮崎県 :http://www.pref.miyazaki.lg.jp/index.html
※「霧島山の登山道規制図」「霧島市内広域マップ」は、こちらよりカラーでダウンロードしてご確認いただけます。
2018年3月15日霧島市内広域マップについて
2018年3月15日霧島山の登山道規制について