未来に残したい風景
お盆の8月15日、霧島市牧園町の下中津川犬飼地区では、300年以上続く伝統行事「火流し(精霊流し)」が行われました。
受け継がれてきた古い盆提灯を川岸に飾り、地域の方々によってつくられたおよそ4㍍四方の孟宗竹で組まれた筏を川に浮かべ、子どもたちが集落をまわって集めた七夕飾りを乗せて宵闇のころ火を点けます。
ゆっくりと川面を流れ、橋の下をくぐるころにはもう日も落ち、高々と上がる炎と大きな音を立てて弾ける竹の音が空高く響き渡りました。
この伝統は一度も途絶えることなく続いてきた行事で、廃仏毀釈運動が続いた明治初期にも続けられました。
8月15日は地域によってさまざまな先祖の霊を送る「送り火」が焚かれたことでしょう。
これからも永く続いていきますように。